スイス
トラベルパス |
連続した日数で利用するパスで、3日間、4日間、6日間、8日間、15日間の5種類のパスがあり、1等と2等があります。1等のパスを持っていれば当然2等にも乗車出来ます。
スイス国内を毎日動き回る旅行者用で、短期間の日程で元を取るのは難しいと思われます。以前あった22日と1ヶ月のパスは廃止になりました。
パスの値段を下表の様に使える日数で割ると、1日分の金額が結構高いことに気づくと思いますが、いちいち切符を買うのが面倒な人にはとても便利なパスです。顔写真も不要です。
2018年現在のボーナス特典として、
・料金の高額な登山鉄道やロープウェイが半額(ユングフラウ鉄道は25%割引
=Grindelwald〜Kl.Scheidegg〜Jungfraujoch, Kl.Scheidegg〜Wengen)
・リギ登山鉄道(ロープウェイ含む)もフリー(2010年〜) ・シーニゲプラッテ鉄道もフリー(2016年〜)→2018年から50%割引きに戻りました ・ピラトゥス山の鉄道とロープウェイもフリー(2017年〜)→2018年から50%割引きに戻りました
・MartignyからフランスのChamonix-Mt.Blancへもそのまま乗車可能。
・主要90都市の市バス、市電が乗り放題(地図上の◎の都市が該当都市です)
・全国500カ所以上の美術館・博物館の入場料が無料(スイスミュージアムパスが付加)
・指定ホテルの宿泊割引
・レンタサイクル等の割引 等
・2018年〜 シルトホルン、シュタンザーホルンへのロープウェイ、ケーブルカー無料へ
(2021年現在シルトホルンは50%に戻っています。Stechelberg〜Murrenは無料のまま) ・世界一急勾配のケーブルカー
Stoosbahnも有効区間
・スイストラベルシステムのパスは、E-チケットで利用可能。
多岐にわたっていますので、お金を払うときはだめもとでこのパスを提示してみると良いでしょう。
乗り放題の区間と半額の区間は、こちらのマップ (pdf)で確認できます。
(実線部分が乗り放題、点線部分は半額区間です、トンネルの破線と半額区間の点線(ドット)を間違えないで下さい)
氷河急行、ベルニナ急行、ゴールデンパス、ウィリアムテル急行にも乗車出来ますが、別途座席指定料が必要になります。
【スイストラベルパス料金】 単位はスイスフラン(2024年2月調べ)
有効期間 |
1等パス |
1日当たり |
2等パス |
1日当たり |
備 考 |
3日 |
389 |
129.7 |
244 |
81.3 |
|
4日 |
469 |
117.3 |
295 |
73.8 |
|
6日 |
602 |
100.3 |
379 |
63.2 |
|
8日 |
665 |
83.1 |
419 |
52.4 |
|
15日 |
723 |
48.2 |
459 |
30.6 |
|
※現地購入価格です。スイス以外でしか購入出来ないと記述しているサイトもありますが、現地の主要駅でも購入できます。ただし、長蛇の列に並んで自分の番になって、××番の窓口に行ってくれなんて言われかねないので、多少高くても日本での事前購入がお勧めです。
バリデーション(利用開始手続き)については、使う寸前に現地の駅の窓口でしても良いと思います。一般窓口はそれほど混んではいません。
2015年9月以降は、購入と同時にバリデーションが必要になりました。バリデーション手数料は無料となります。現地スイス国鉄の窓口ではバリデーション不可との情報もあります。事前に開始日を確定して購入が必要の様です。
スイスパスの意外な効用です。
ほとんどのミュージアムに無料で入場出来ますので、トイレを使用したいときや、雨宿りにも気軽に利用できます。これは結構役に立ちました。
必ず荷物をロッカーに預ける必要があるので、2フランコインは必ず1枚持ち歩きましょう。コインは使用後返却されます。 |
スイス
トラベルパス
フレックス
|
1ヶ月の有効期間内の指定した日を選んで利用できるパスです。3日間、4日間、6日間、8日間、15日間の5種類のパスがあり、1等と2等があります。以前のフレキシ−パスの様に初日から最終日までの50%割引がなくなりました。
※2017年より、追加料金で50%割引きを補完するハーフフェアカードコンビは廃止されました。
使用日には、スイストラベルパスと同じボーナス特典が利用できます。
利用イメージは下記の通りです。
利用日が指定できるかわりに、1日あたりの料金がスイストラベルパスより高く設定されています。 スイス国内で長距離の移動が何回かあり、現地で高額な登山鉄道やケーブルカーに頻繁に乗る人にとってはかなりお得なパスです。
なお、利用日は自分で乗車前にボールペンで記入します。
【4日間用スイストラベルパスフレックスの場合】
旅行日数 |
日 程 |
パス利用 |
正規
チケット購入 |
1日目 |
チューリッヒ空港〜
チューリッヒ中央駅 |
|
○ |
2日目 |
チューリッヒ〜
グリンデルワルト |
○初日 |
|
3日目 |
グリンデルワルト〜
ラウターブルンネン往復 |
|
|
4日目 |
グリンデルワルト〜
インターラーケン |
|
|
5日目 |
インターラーケン〜
サン・モリッツ |
○2日目 |
|
6日目 |
サン・モリッツ〜
モルテラッチェ往復 |
|
|
7日目 |
サン・モリッツ〜
ツェルマット |
○3日目 |
|
8日目 |
ツェルマット〜
チューリッヒ中央駅 |
○4日目 |
|
9日目 |
チューリッヒ中央駅〜
チューリッヒ空港 |
|
○ |
10日目 |
|
|
|
【スイストラベルパスフレックス料金】 単位はスイスフラン(2024年2月調べ)
有効期間 |
1等パス |
1日当たり |
2等パス |
1日当たり |
備 考 |
3日 |
445 |
148.3 |
279 |
93.0 |
|
4日 |
539 |
134.8 |
339 |
84.8 |
|
6日 |
644 |
107.3 |
405 |
67.5 |
|
8日 |
697 |
87.1 |
439 |
54.9 |
|
15日 |
755 |
50.3 |
479 |
31.9 |
|
|
セーバーパス系 |
複数人数で移動する旅行者用の割引パスですが、2015年〜廃止になりました。
|
ユースパス |
若者向けの割引パスです。トラベルパスとトラベルパスフレックスに適用されます。
ユースとは16歳〜24歳で、約30%(2024年2月調べ)割引きになります。1等もユースパスで購入できます。使用開始日が25歳未満であれば、使用中に25歳になってもOKです。 |
スイス
トランスファー
チケット
|
1ヶ月間有効の往復チケットで、空港駅または国境駅〜滞在地までの往復だけがフリーになりましたが、2018年12月25日の発売を最後に廃止となりました。
|
ファミリーカード |
親と同行する6歳〜15歳の子供料金が無料になります。親の各種パス(スイスカード、トランスファーチケット、ハーフフェアカード含む)の購入と同時にファミリーカードを申請すれば、無料でもらえます。子供の人数に制限はありませんが、親子の証明でパスポート等が必要になります。
親のチケットと同じ条件ですので、登山電車等は無料でなく、割引になります。
親との同行が条件ですので、子供だけで乗車する場合は、通常の子供料金が発生します。
【親がスイスパス+ファミリーカードを所持している場合】
旅 程 |
親 |
子15歳 |
子12歳 |
子7歳 |
子5歳 |
チューリッヒ〜
グリンデルワルト |
○ |
○ |
○ |
○ |
無 料 |
フィルストロープ
ウェー往復 |
半額 |
子供料金の半額 |
子供料金の半額 |
子供料金の半額 |
無 料 |
メンリッヒェン
ロープウェー往復 |
半額 |
子供料金の半額 |
子供料金の半額 |
子供料金の半額 |
無 料 |
グリンデルワルト〜
チューリッヒ |
○ |
○ |
○ |
○ |
無 料 |
同様に、スイスカードなら利用日以外は、子供料金の50%割引
スイストランスファーチケットなら、往復日以外は正規の子供料金が必要です。
※ハーフフェアカードにもファミリーカードをつけられます。 |
ジュニアカード |
ファミリーカードで無料にならない、登山電車等でも現地にて30スイスフランの追加でジュニアカードを購入すると無料になります。子供が3人目からは同時購入で無料です。
現地の鉄道駅で販売しています。一部の私鉄は割引だけの場合もあります。
ジュニアカードの場合は、親がパス類を持たずに単独の片道切符だけでもOKです。
ファミリーカードとの大きな違いは、親が有効なパス類や切符を所持していれば、子供は親の切符の条件に左右されず無料(ユングフラウヨッホ鉄道は割引)になるということです。
【親がスイストラベルパス+ジュニアカードを所持している場合】
旅 程 |
親 |
子15歳30フラン |
子12歳30フラン |
子7歳 無料 |
子5歳 |
チューリッヒ〜
グリンデルワルト |
○ |
○ |
○ |
○ |
無 料 |
フィルストロープ
ウェー往復 |
半額 |
○ |
○ |
○ |
無 料 |
メンリッヒェン
ロープウェー往復 |
半額 |
○ |
○ |
○ |
無 料 |
グリンデルワルト〜
チューリッヒ |
○ |
○ |
○ |
○ |
無 料 |
|
ハーフフェア
カード |
別名、ハーフプライスカード。有効期間1ヶ月の間、ほとんどの列車、バス、湖船、登山電車などの山岳交通機関が半額になります。90都市の公共交通機関も半額です。
毎回切符を購入する手間がかかりますが、意外とこのカードが一番お得になります。
スイスは小さな国なので、短い距離を移動しながら順に旅行する場合は、1日あたりの移動距離が各種パス類の1日当たりの料金に満たないので、短い移動の蓄積がハーフフェアカードの倍の運賃になれば、こちらのカードがお得になります。
混んでいる路線は1等、空いている路線は2等などと乗り別けも簡単です。
日本では購入できませんので、現地の大きな駅での購入となります。購入時パスポートが必要になります。
検札時は切符とこのカードをセットで見られますので、カード所持者に切符だけ買ってもらう様なインチキは出来ません。パスポート番号も記載されます。
【スイスハーフフェアカード料金】 単位はスイスフラン(2024年2月調べ)
他に、1年用、2年用もありますが、写真必須でかつ郵送で送られてくるので、スイス在住者向けです。
※Martigny〜Chamonix-Mt.Blanc間のフランス区間は利用不可。 |
9-UHR-KARTE |
【9 o'clock travelpass for the Harf-Fare】
は、2018年より廃止になりました。画像
|
子供料金 |
通常の切符を購入する場合、6歳〜15歳は、大人の半額になります。5歳以下は無料です。 |
切符の
有効期間 |
通常の切符の有効期間は、片道切符は距離に関係なく当日のみ。片道116km以上の往復切符は10日間の有効期間があります。
片道切符を前日の夕方や前もって購入する場合は、日付を指定して購入することになります。きちんと説明するか、紙にでも書かないと、当日の切符を販売されることがあります。
朝の窓口が混んでいる場合に備えて、前日に購入することをお薦めしますが、天気次第で行き先を変更される方は無理ですね。でも観光地の朝の駅はパスを持った日本人団体客しかいませんので、窓口はガラガラです。
(2012年追記)
・駅の窓口が結構混んでいました。人数はいつも少ないのですが、複雑な切符を買っているらしく1人の購入時間がものすごく長いです。
また、夕刻に購入しようと思ったら、日本の添乗員がツアー全員分の切符を購入していて、窓口がクローズ状態でした。外人のお姉さんは時間が無いので先に買わせてくれと懇願して、先に購入していました。
・ベルンの駅で切符を買ったら30分以上待たされました。日本の銀行窓口と同じように、順番が書かれたカードを発行して呼ばれたらその窓口に向かいます。国内切符はAボタンです。 |
無賃乗車の
罰金 |
2011年12月11日より、無賃乗車の場合は、有無を言わさず罰金が請求されます。
支払う額は、最低CHF90.00+正規の乗車料金です。
スイスパスやハーフフェアカードをホテルに忘れた場合は、いったん罰金を支払い、後で窓口で還付を受けられますが、CHF5.00の手数料がかかります。
ただし、観光客や国境越えでの入国、間違った電車に乗ってしまった場合等は、車掌の判断で
CHF10.00の手数料で、車内発券してくれるそうです。
・普通に切符を購入したのに、3日後の切符を発行されました。気づかずに乗車して、最初の車掌も気づかずにそのまま検札。乗り換えた先の電車で無効だと言われて初めて気づきました。
駅員のミスだと言ったら、前日までの使用済み切符の経路と見比べて、たぶんそうでしょうね!と言われて難を逃れました。スイス国鉄は時間に正確ですが、切符の発行は結構間違えることが多いので注意が必要です。 |